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Digital Gadget #113

アプリはネットに任せる時代?


■ ローカルアプリと、ネットアプリ

大容量の Web メールとして登場した Gmail や、 オンラインで使えるオフィスアプリケーションの台頭などによって、 パソコン上で動作する各種デスクトップアプリケーションがオンライン化してきました。 Google Docs のユーザインタフェースも、機能は限定されていますが、 一見ほとんど Microsoft Word と同じ見栄えです。 従来の Word ユーザも違和感無く使えるようになってきています。

デザイナーやクリエイターがよく使うデスクトップアプリケーションに、 画像編集ツールである Adobe Photoshop があります。 前々から噂されていましたが、その Photoshop さえも、 オンラインアプリケーションが登場しました。

 ● Photoshop Express
 http://www.photoshop.com/express
 Photoshop Express の操作メニュー一覧

Photoship Express は写真画像の編集・修正を主な目的にした オンラインアプリケーションです。 機能的にも用途的にも決して従来のデスクトップアプリケーションを 置き換えるものではありませんが、 数あるオンラインアプリケーション群の 一つの礎としてのターニングポイントだとも言えるでしょう。 今後は、パッケージソフトを購入する時にお金を支払うという、 アプリケーケーションの利用モデルも変化していくかもしれません。


■ 話題のオンラインアプリケーション集合

■ Photoshop Express / オンライン写真画像編集

http://www.photoshop.com/express

Photoshop Expressは Photoshop の全機能ではなく、写真画像の編集や修正に特化した機能がオンラインで使えるものです。 2GB までのオンラインストレージ機能も提供してくれます。 Photoshop と同様に Undo が便利に使えます。 赤目の修正をしたり、トリミングをしたり、写真編集に便利なシンプルな機能が揃っています。

■ Omnisio / オンラインビデオ編集

http://www.omnisio.com/

Omnisio は Web 上にあるビデオを編集して、ミックスコンテンツを作ることのできるサービスです。 YouTube、GoogleVideo から映像素材を選んで、手軽に映像編集することができます。

■ Picnik / オンライン画像編集

http://www.picnik.com/

Picnik は画像に様々な効果を加えたり、図形を描いたりすることのできるサービスです。 編集後の画像は、Flickr などの写真ファイル共有サービスに書き出せるのも便利なところです。

■ FotoFlexer / オンライン写真編集

http://fotoflexer.com/

FotoFlexer は写真素材に効果を加えることのできるサービスです。 与えられる効果(エフェクト)の種類が、ちょっとふざけたものや、アート的なものが揃っているのが特徴です。

■ Mixwit / オンライン音楽編集

http://www.mixwit.com/

Mixwit は Web 上で聴くことのできるカセットテープ型の音楽プレイヤーを作成できるサービスです。 昔のカセットテープから見栄えを選ぶのが、懐かしさを感じさせるサービスです。

■ Muxtape / オンライン音楽編集

http://muxtape.com/

Muxtape はオンラインでプレイリストを編集して、ミックステープ風に音楽を共有することの出来るサービスです。 専用のドメイン (URL) が生成されるので、人に紹介する時にも分かりやすいサービスです。

■ SlideRocket / オンラインプレゼンテーション

http://www.sliderocket.com/

SlideRocket はページ遷移の美しいプレゼンテーションを作ることのできるサービスです。 Apple Keynote の美しいプレゼンテーションに憧れている人にお薦めです。 素材ライブラリが充実しているのも特徴の一つです。 作成したプレゼンテーションを公開・共有・アクセス解析する機能も備えています。

■ formatpixel / オンライン雑誌作成ツール

http://www.formatpixel.com/

formatpixel はファッション雑誌風のプレゼンテーション資料や、パンフレット、 オンライン雑誌などを作成するのに便利なサービスです。 美しいテンプレートが揃っており、できあがると雑誌のページをめくるように扱えるインタフェースも逸品です。

■ MP3tunes / オンライン iTunes

http://www.mp3tunes.com/

MP3tunes は、従来ローカルディスクに保存していた音楽ファイルをオンラインに転送し、 オンライン上に置いたままストリーミング再生して聴くための環境です。 音楽ファイルのバックアップとしても重宝するでしょう。 ファイル転送の同期も可能で、iTunes にた Web インタフェースが分かりやすいサービスです。

■ Anywhare.FM / オンライン iTunes

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Anywhare.FM は、ローカルディスクに保存していた音楽ライブラリをアップロードし、 iTunes によく似た Web インタフェースで聴くことの出来るサービス。 友人のプレイリストを参考に、自分の好きそうなお薦めの曲を探すことが出来ます。

■ Empressr / オンラインプレゼンテーション

http://www.empressr.com/

Empressr はオンラインでプレゼンテーションファイルを共有し、共同作業を作りやすくしたサービスです。 また素材として Web 上にある動画や写真を使えることも特徴の一つです。 Web ページに埋め込むためのプレゼンテーション資料を主な目的としたもので、 多少縦横比が変わった形のものも作れるのが便利なところです。

■ Zoho / オンラインオフィスツール (Mail,Notebook,Creator,Show)

http://www.zoho.jp/

Zoho は日本語化され、日本語機能が充実しているオンラインオフィスツールです。 表計算の Zoho Sheet, ワープロツール Zoho Writer, プレゼンテーションツール Zoho Show が揃っています。 他にもタスク管理ツール、グループウェアなど、充実したオフィスツールが提供されています。


■ オンラインとオフラインの連携

ネットワーク環境に応じて、または移動中のモバイル環境に応じて オンラインアプリケーションとデスクトップアプリケーションを 使い分けることが多いでしょう。 ここで紹介するのは、オンラインとオフラインをうまく繋いで、 お互いが連携しながらデータを利用することのできるサービスやツールです。

■ xcellery / オンライン表計算連携ツール

http://www.expressocorp.com/

xcellery は一枚の表計算シートをオンラインでもオフラインでも編集することのできるサービスです。 オンラインなのかオフラインなのかを意識することなく、 編集したい時に編集し、その編集結果はサーバー側に保存されたファイル、 ローカルディスクに保存されたファイル、両方に反映されます。 残念ながら日本語の入ったシートは上手く同期できないようです。

■ DocSyncer / オンラインドキュメント連携ツール

http://www.docsyncer.com/

DocSyncerはローカルディスクにある一連のオフィスファイル (Word, Excel, PowerPoint) をオンラインの Google Docs にアップロードし同期し続けるサービスです。 デスクトップで編集したファイルは、全て Google Docs に反映するようになるのです。

■ Calgoo / オンラインカレンダー連携ツール

http://www.calgoo.com/

Calgoo は従来オンラインで利用していたカレンダーツール、 スケジューリングツールの情報をインポートして、デスクトップツールとして使うことの出来る環境です。 Google カレンダーや 30boxes などはオンラインでは便利に使えますが、 いざネットワークにつながらない環境で、スケジュールを確認するときには困ったことになってしまいます。 Google カレンダーの他にも 30Boxes, Outlook Calendar, iCal, Facebook などに対応しています。


■ インターネットからパーソナルネットへ

日本では比較的ブロードバンド環境が整い、公衆無線LAN などのモバイル環境も充実しています。 しかし、地下鉄の中とかリゾート地など、場所によっては、まだまだネットワークにつながらない環境もあります。 今後は従来のデスクトップアプリケーションがオンライン化するとともに、オンラインアプリケーションを補完する技術が数多く登場することでしょう。

なかでも Google Gears (http://gears.google.com/) 、 Safari 3.1 のローカルデータベース機能、 Mozilla Prism (http://labs.mozilla.com/2007/10/prism/) 、 Adobe AIR (http://www.adobe.com/jp/products/air/) がオンラインとオフラインを補完する技術として進化してきています。

そうして環境が整うとともに、ますます オフラインでこそ価値のあるアプリケーションの意義が問われてくることでしょう。 逆に評判のオンラインアプリケーションが、デスクトップアプリケーションとして 使えるバージョンも出てくる可能性もあります。

インターネット、イントラネットとあるように、 よりパーソナライズされた「パーソナルネット」とも言える、 過去の自分を活用し未来の自分を充実させる 個人のネット環境がますます発達してくることでしょう。



■ Digital Gadget This Month

■ Garmin Forerunner 305 / アスリート向け GPS / 323ドル

https://buy.garmin.com/shop/shop.do?pID=349

日常的にランニングやウォーキングをするアスリート向けのGPS デジタルデバイスです。 心拍数、距離や走行ペースなどを腕時計型の表示装置に映し出し、確認しながら走ることができます。 また細かな走行情報が記録され、昨日の自分と競争したり、追い抜いたりすることができるのです。 この手のデバイスとしては 77g と軽いのも特徴です。

■ Eye-Fi / 無線内蔵 SDカード / 99.99ドル

http://www.eye.fi/

SDカードが搭載できるデジタルカメラであれば、どんなデジタルカメラでも無線対応にする SDカードサイズの無線機器です。 パッケージやパソコン上で行う設定ツールも親しみやすいデザインでよく考えられて作られています。 2GB の容量を持った普通の SD カードとして使えるとももに、 そのカードに書き込まれた写真ファイルが無線経由でインターネット上の写真共有サービスなどに全自動で転送されます。 MacOS X の場合は、写真管理ツール iPhoto に自動的に写真ファイルを取り込む設定も可能です。 残念なのは公衆無線環境では設定・認証が毎回必要なために設定しないと何処でも使えるわけではないことかもしれません。



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